【K&K缶つま】-缶詰のイメージを酒の肴に。
都会の真ん中にある都市型ワイナリー!?
「コト創りのワイン醸造所」のコンセプトを持ち、「お客様にワイン醸造を身近に感じて欲しい」という想いのもと東京の下町、門前仲町にて2016年から醸造をスタートさせた”深川ワイナリー東京”。都市型ワイナリーならではのワイン造りに込められた想いを、醸造責任者の上野さんに聞いてきました。
子どもの時からお酒造りが夢で叶えたワイナリー設立
−深川ワイナリー東京を始めようと思ったのはどのようなきっかけがあったのですか。
上野さん
私たちのワイナリーは街中にある「都市型ワイナリー」と呼ばれます。「我々が遠地にあるブドウやワイナリーを見にいくのではなくて、遠地にあるブドウを我々のいる都市部に運んでこの地で醸造をしていく」というコンセプトで日々ワイン造りを行っております。
なぜこのようなコンセプトにしているかというと、老若男女問わず気軽にワイナリーに来ていただき、お客様に新しい価値と物語を提供できるような醸造所を目指しているためです。昔と比べて今は流通が発展しているので、収穫したばかりのブドウもその日のうちに運ぶことができます。人がたくさんいる環境でワインを造ることによって、ワインを身近な存在に感じて欲しいと思い深川ワイナリー東京を始めました。
−ありがとうございます。上野さん自身がワインの道に進んで行こうと思ったのはなぜですか。
上野さん
まずワインのお話をする前にお酒との出会いをお話させて頂きます。私が子供のころ、親戚の叔父が飲むお酒がとても美味しそうに見えまして、子供ながら叔父に「飲ませて欲しい」とお願いするくらいでした。そのくらい当時からお酒に対する興味を持っていたのです。一層のこと「自分でお酒を造ってみたいな」と夢を持っておりました。
その後年月が経ち、大学進学を考えて受験先を調べるうちに山梨県で発酵について学べる大学があることを知り、なんとか入学することができました。就活の際には、周りの友人は発酵食品会社などに就職先を決める一方で、私は大学のあった山梨県はブドウの産地でワイン造りが盛んに行われていたこともあり、当時一番興味のあったワイン造りを仕事にしていこうと決めました。ここまでがワインの道に進んでいこうと思った理由ですね。
”深川ワイナリー東京”のこだわりのワインとは
−深川ワイナリー東京ではどのようなワインを造っているのですか。
上野さん
年間を通しておおよそ2万本から3万本の規模で醸造しております。ワインは醸造出来る期間が限られているので日本のブドウだけではなく、海外のブドウも使用して醸造しています。ブドウの収穫ができる時期や産地の特徴を生かして醸造しておりますので、弊社でしか味わうことのできないワインになっております。
日本のブドウのみを使って醸造しているワインの場合、スパークリングワインが7種類、白ワインが5種類、赤ワインが3種類、ロゼワインが1種類になります。特徴としては、弊社ではろ過をしているワインと無ろ過のワインを造っております。ろ過をしているワインに関しては一般的にみなさんがよく飲んでいるワインのイメージですね。
無ろ過のワインは瓶底に少し果肉や皮が残るよう造っていて、まるで「ブドウを食べているかのようなジュース感」があります。ブドウの香りが強いのですが、飲んでみると意外とドライでとても飲みやすいワインになっております。特にスパークリングワインに関しては全て無ろ過で造っており、栓を閉める際に王冠で瓶詰めしておりますので弊社ならではの特徴ではないかと思います。
また、弊社ではブドウが納品される8月の終わりから11月の終わりまでのシーズンで醸造体験を実施しております。1日フルで体験すると大変重労働になってしまうのですが、午前と午後に分けて5名まで体験することが可能なのです。ワインの醸造工程の中にブドウの除梗・破砕という工程があるのですが、その時にブドウの香りが部屋中に広がり、醸造体験の中で一番の醍醐味になっております。ワイン好きの方はもちろん初めての方でもとても楽しんでいただけると思います。
−おすすめの商品を教えてください。
上野さん
まずスパークリングワインです。北海道産のナイアガラという品種のブドウを使用した『深川ワイナリー東京 北海道ナイアガラスパークリング』という名前の商品です。ナイアガラの香りがとても強く、果皮と果肉を混ぜ合わせた、『かもし発酵』という製法を用いて造ったワインになります。
上野さん
続いて『深川ワイナリー東京 山梨デラウェアスパークリング』というワインです。特徴としてはとても酸っぱくて、まるでレモンサワーを飲んでいるかのような味わいがある面白いワインになっております。これからの暑い夏に向けておすすめです。
上野さん
また、山梨デラウェアスパークリングと同じ、デラウェアの商品になるのですが、『深川ワイナリー東京 山形デラウェアスパークリング』という商品もおすすめです。すっきりとしてシンプルな味わいが特徴なのでどんな方でも飲みやすいワインになっております。
上野さん
最後に『深川ワイナリー東京 長野カベルネソーヴィニヨン無ろ過』という商品です。自然発酵させ、補糖も補酸も加えないブドウ本来の味わいが楽しめるシンプルなワインになっております。無ろ過で醸造しているので、栓を空けてから日にちが立っていくにつれて味わいが変化していき、ますます美味しくなっていくのでとても面白いワインだと思います。
上野さんおすすめフードペアリングのご紹介
−おすすめのペアリングを教えてください
上野さん
深川ワイナリー東京 北海道ナイアガラスパークリングに関しては少し苦味もあるのが特徴的なため『キャベツとシラスのパスタ』との相性がとてもいいですね。シラスのはらわたの苦味が相乗効果を生み出し、とても美味しく感じられると思います。
深川ワイナリー東京 山梨デラウェアスパークリングに関しては、酸っぱい味わいが特徴的なため『鳥の唐揚げ』などの揚げ物との相性はとてもいいですね。
深川ワイナリー東京 山形デラウェア無ろ過はすっきりとしたシンプルな味わいが特徴的なため『白身魚のカルパッチョ』など魚料理との相性が抜群です。
深川ワイナリー東京 長野カベルネソーヴィニヨン無ろ過は、赤ワインになりますのでローストビーフなどお肉料理全般との相性がいいと思いますよ。
”深川ワイナリー東京”のこれからの挑戦
−今後チャレンジしていきたいことはございますか
上野さん
「東京に愛され、東京の新たなシンボルになりたい」と思っており、メイドイン東京のクラフトワインを目指して日々手作りでワインを造っております。ワインの研究所ということで海中熟成ワインのメカニズムの研究や、ブドウの屋上栽培、様々な地域の様々なブドウの品種から造れる多種多様なワインなど日々美味しいワインを追求して常に新しいチャレンジを行っております。これからの挑戦として屋上で江東区産のブドウを栽培しているので、そのブドウを使った美味しいワインを造っていきたいと思っております。
Director’s Voice
深川ワイナリー東京で造られるワインは、オンラインショップからでの購入も可能で、ワイナリーと併設しているレストランで頂くことができます。イタリアで修行をしたシェフがワインと同じ産地で収穫された食材を使った料理とのマリアージュを楽しめるのがポイントです。ワインの醸造体験やワイナリーの見学も行っており、「コロナウイルスが終息したらいろいろな方に参加して頂き、ワインを身近な物に感じて欲しい」とお話されておりました。醸造体験などの情報は随時公式ホームページに掲載されております。深川ワイナリー東京でしか味わえないワイン。ぜひこの機会に試してみてはいかがでしょうか。
Junki Tada
深川ワイナリー東京について
ワイナリー名 | 深川ワイナリー東京 |
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住所 | 〒135-0045 東京都江東区古石場1-4-10高畠ビル1F |
TEL | 03-5809-8058 |
営業時間 | 現在はボトル販売のみ下記の日時で行っております。 火曜、金曜、土日祝日 13:00~18:00 |
公式サイト | https://www.fukagawine.tokyo/ |
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