二日酔いの翌朝がつらいときにやっておきたいことは?

二日酔いの翌朝がつらいときにやっておきたいことは?

パーティの翌日も朝からスッキリ過ごしたい人へ

皆さんは、二日酔いと聞くとどのようなことをイメージされますか?
気持ち悪くて吐き気がする、頭痛がする・・・いろいろな症状を感じられることと思います。
でも、ついつい付き合いで飲み過ぎてしまう、コロナの自粛が明けて久々に飲めることが嬉しくて飲み過ぎてしまったなんて方もいるのではないでしょうか?
今回はそんな二日酔いで辛い症状が出た翌朝にするべきことを、管理栄養士の立場からお話しさせていただきます。

  1. 二日酔いの原因
  2. 翌朝、二日酔いで辛いときにやっておきたいこと
  3. 翌朝に飲んでおきたいもの
  4. 翌朝にとりたい食事
  5. 二日酔いの翌朝は控えたいこと
  6. 二日酔いの翌朝は身体への配慮を

二日酔いの原因

二日酔いの原因は、アセトアルデヒドによる頭痛や吐き気、二日酔い時の脱水症状などが挙げられます。
お酒で水分を摂っているはずなのに脱水症状になる理由は、アルコールが尿量を抑えるホルモン分泌を低下させて、水分をどんどん尿として排出してしまうから。お酒を飲むとトイレが近くなるのもこれが原因です。

さらに、宴会やお酒の席では、唐揚げやフライドポテトなど、塩分の高いおつまみやメニューが多いこともあり、体の中では必死に塩分を外に排出します。体の浸透圧を保とうとして、どんどん水分が失われてしまうのです。

そのため、翌朝には脱水状態を引き起こし、脱水による頭痛やめまいなどを引き起こすとされています。

また、アルコールによる胃酸の分泌が胃のむかつきや吐き気を促すことも理由のひとつです。そのため、飲みすぎると、この胃酸が過剰分泌されてしまい、胃の粘膜が荒れた状態で、むかつきや吐き気を感じることになってしまいます。

二日酔いの詳しい原因は以下のページで紹介します。

関連記事:二日酔いになる原因と症状は?薬剤師が二日酔い対策を教えます

翌朝、二日酔いで辛いときにやっておきたいこと

二日酔いにはフルーツ

二日酔いでつらいときに、手軽に食べられてかつエネルギーになるものにはどんなものがあるのでしょうか?

胃腸に負担がかからないものやビタミン・ミネラルが補給できるものがおすすめです。特に、ビタミンやミネラルを摂取するなら果物を選びましょう。

果物は、お酒のアルコールの解毒を促す働きを持つものがあり、いろいろなものが効果的だとされています。お酒と果物を一緒に食べるだけではなく、果汁入りの酎ハイや、カシスグレープフルーツ、ファージーネーブルなど、フルーツジュースで割ったり、果物を絞るレシピが多かったりするのも理にかなっている現象です。

解毒作用があるとされている果物は、バナナ・柿・オレンジ・梨・パイナップル・グレープフルーツ・ゆずなどたくさんの果物の種類があります。ここでは、食べやすいものとその果物を紹介します。

バナナ

バナナ

バナナはお酒の利尿作用により、水分と一緒に失ってしまったカリウムを補給するのにぴったりな果物。お酒を飲みすぎることで起こるむくみ対策にも効果的です。
また、バナナは低カロリーではあるものの、エネルギー効率も良いので、朝から出かける予定や動く必要がある時にも安心です。

バナナは糖質も果物の中では多めなので、しっかりとエネルギー源にもなります。

糖質が多めということもあり、比較的血糖値をあげやすい食べ物であることも事実。ご飯を食べるまではできないけど、お昼までにエネルギー切れを起こしそう・・・そんな時にぜひ食べて欲しいものです。
固形物を食べるのが難しいという方は、ヨーグルトや牛乳と合わせてミキサーにかけてバナナスムージーにしても良いですね。夏場は氷を入れるとひんやりとして美味しくいただけます。

二日酔い対策に柿

柿には、お酒の解毒をする働きや熱を冷まさせる働きがあると言われています。
二日酔い冷ましの定番のフルーツとして昔から馴染まれているものです。柿に含まれる果糖がアルコールの分解を高める働きだけではなく、タンニンがアルコールの吸収を抑え、さらにカリウムが利尿作用を促すことなど、相乗効果でアルコールの解毒をサポートしてくれます。
また、アルコールを分解する酵素として知られているアルコールデヒドロゲナーゼという酵素が含まれているのが大きな特徴で、体の中のアルコール分解を促す働きがあると言われています。

ヨーグルト

ヨーグルト

食欲がなく、腸内環境を整えるところから始めたい、そんな方にはヨーグルトがぴったりです。
比較的酸味があり、口当たりもさっぱりしているため、食べやすいものの代表格。ここに先ほどのバナナを入れても良いですね。バナナヨーグルトにするのであれば、はちみつを加えるのがおすすめです。はちみつには、アルコールの分解を助ける成分が含まれており、スプーン1杯加えるだけでも効果があるので、一緒に摂取しておけば二日酔い対策にもなります。
他にも、アロエは肝臓の働きを助ける成分が多く含まれているのでおすすめです。

翌朝に飲んでおきたいもの

二日酔いのときにどんなものを飲んでいますか?ここでは、二日酔いのときにおすすめな飲み物を紹介します。

水または白湯

二日酔いで目覚めた朝というのは脱水を起こしやすくなっている状態です。そのため、起きたらすぐにまず水を口にすることをおすすめします。お酒には利尿作用があるため体の外に水分排出をさせる働きがあるからです。
水を飲むことで胃腸の働きを助け、朝の目覚めもよくなります。
たとえば、冬場なら白湯もよいでしょう。白湯を飲む際はごくごく飲むのではなく、ゆっくり一口ずつ飲むことが体の芯まで温める方法です。
冷たい水を飲むのが苦痛になることもありますよね。そんなときは、冬場に限らず白湯を試してみてください。

スポーツドリンク・経口補水液

水や白湯の他でおすすめなのがスポーツドリンクです。水分補給に加えて、体内に必要な塩分・糖分が摂取することができ、脱水症状を防いでくれます。
脱水を起こした際に飲む、経口補水液もおすすめです。失われた塩分やミネラルなどを補給し、脱水状態を解消してくれます。肝臓に残ってしまったアルコールの分解もしてくれるので、二日酔い対策にもバッチリです。
ただし、スポーツドリンクや経口補水液は糖分が含まれているので、飲み過ぎは太る原因。特にダイエットをされている方や、血糖値が高めの方は注意が必要です。スポーツドリンクや経口補水液も飲みすぎず、適度に飲みましょう。

翌朝にとりたい食事

食欲があるのであれば、二日酔いの朝ごはんには、体に優しく負担の少ない和朝食がおすすめです。和朝食は本来に日本人が慣れ親しんだものなので、負担なく食べることができます。

白ご飯

白ご飯

二日酔いの原因の一つに、血糖値の低下というものがあります。しかし、これはご飯を食べることで血糖値が上がり、胃腸の働きを助けて消化も促します。

もし、胃腸が荒れていて食べることが難しい・・・そんなときにはおかゆや雑炊もおすすめです。

梅干し

梅干し

梅干しはご飯と一緒に食べることで二日酔いにはより効果的です。肝機能の活性化に加えて、二日酔いによって酸性に傾いた体を、早く弱アルカリ性に戻してくれる効果もあります。
クエン酸が含まれているので、疲労回復にもつながり、特に夏バテしやすいこれからの時期にもおすすめです。味のアクセントにもなるので、ご飯がより食べやすくなるでしょう。

味噌汁

味噌汁

二日酔いに効果が高いとされる日本食として有名な味噌汁。アルコールと一緒に体外へ排出された塩分やミネラルなどがしっかり補給でき流のと、温かい汁物がお腹に優しいメニューです。
特に二日酔いにおすすめなのは、「しじみ」の味噌汁。しじみに含まれるオルニチンという成分が、肝臓の働きを助けてくれるので、二日酔い対策にもってこいです。
自宅で作っても良いですが、作るのが面倒という方は、コンビニなどでも手に入れることが可能なので、飲み会の帰り道、飲み会前などに買っておいてもよいでしょう。

卵料理

卵焼き

和朝食のおかずとして、ゆで卵や卵焼きなどの卵料理を添えましょう。
卵には、体内に残ったアルコールの分解を助けてくれるシステインという成分が含まれており、二日酔いから体調の回復を早めてくれます。ちなみに火加減は半熟にすることがおすすめです。半熟にすることで、体内での消化吸収がしやすくなり、解毒作用がアップします。
また、卵は完全栄養食品とも言われており、バランスがとても優れた食品である点も良いですよね。柔らかくさっぱりしたものが良い・・・なんて時には、大根おろしを添えて食べても良いですね。

もやし

もやし

もやしはビタミンB1,B2などのビタミンB群が多く含まれています。ビタミンB群は肝機能を正常化させる働きをしています。もやしは良質な植物性たんぱく質を含んでいるため、弱った肝臓を元気にしてくれる働きもあります。

ごま

ごま

ごまに含まれている「セサミン」という成分は肝臓の機能を高めたり、保護する働きがあります。ごまの抗酸化力は活性酸素を除いて、生活習慣病を予防し、アルコール代謝を促し、肝機能の保護にも役立ちます。たとえば、胡麻和えなどがおすすめです。

二日酔いの翌朝は控えたいこと

二日酔いの翌朝は、やっていいこととそうでないことがあります。ここでは、二日酔いの翌日に避けたいことをお伝えします。

硬い食べ物や消化に悪い食事

二日酔いの翌朝は、消化の悪いものや胃や腸に負担をかけるものは避けたほうが良いです。食べ物の硬さが消化を妨げると言われているので、硬いものも控えましょう。
たとえば、スナック菓子やチョコレート、チーズや脂の多いもの、ハムやベーコン、生野菜のサラダはなるべく避けたいです。

少し糖質を摂るのがおすすめとお伝えしましたが、チョコレートが頭痛を助長するという人もいます。体質により多少の違いがあるのでご自身の体質に合ったものを選びましょう。

サウナへの入浴

サウナ

二日酔いのときは身体が脱水症状気味なのでサウナへの入浴はおすすめしません。分解効率が悪くなるからです。
よく「サウナでお酒を抜く」と言いますがこれは逆効果。汗をかけばかくほど脱水症状が進むので、アルコールの分解が遅れてしまいます。
お酒を飲んだ翌日のサウナがお好きな方も多いと思います。ただ、アルコールの分解や健康へ悪影響があるので控えてください。

当然、運動も汗をかくのでおすすめしません。二日酔いの翌朝にジョギングするという方がいますが、血栓ができるリスクが高まります。

二日酔いの翌朝は身体への配慮を

二日酔いで翌朝つらいとお悩みの方には水分補給や身体に優しい食事がおすすめです。一方、今までよいと思っていた習慣が身体にとってNGなケースもあります。
二日酔いの翌朝は健康的な食生活と水分補給を心がけましょう。

コラム 2020.06.16
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