松本ブルワリー / 長野県

「何回飲んでも飲み飽きないビールを目指して」

「何回飲んでも飲み飽きないビールを目指して」

長野県松本市に第1号として誕生したブルワリー”松本ブルワリー”をご存知でしょうか。代表である林さんら有志が地域のボランティア活動に参加したのをきっかけに”ビアフェス信州”というクラフトビールのイベントを開催。そのときに「松本市のクラフトビールはないのですか」という多くの声があり「松本市にクラフトビールを造りたい」と思い2016年にオープンしたブルワリーです。何回飲んでも飲み飽きないビールを目指し地元に愛されている”松本ブルワリー”の代表である林さんにこだわりのビールについてなどお話を聞いてきました。

今回の登場人物

BANSHAKU編集部和田(以下、BANSHAKU和田)
酒とゴルフが好きな元酒屋。最近は毎日の晩酌を楽しくするために燻製作りに没頭中。”ヌカゾウ”と名付けたぬか漬け作りにもチャレンジしている。

松本ブルワリー 林さん
株式会社松本ブルワリー 代表取締役 林 幸一。松本が大好き過ぎる52歳の「ビールっ腹」のおじさんです。趣味はサッカー!最近キャンプにハマっていますが、ビールを飲む場所が変わっただけという噂が…

  1. 地域ボランティアの参加がクラフトビール造りのきっかけに
  2. 地元に愛される”松本ブルワリー”こだわりのビール造りとは
  3. 何回飲んでも飲み飽きない!”松本ブルワリー”おすすめのビール
  4. 林さんが教えるおすすめのフードペアリングのご紹介

地域ボランティアの参加がクラフトビール造りのきっかけに

本日はよろしくお願いいたします!まずは会社を立ち上げた経緯を教えてください。

松本ブルワリーは市内に醸造所と2ヶ所の直営店タップルームがあります。弊社の常務である福澤は100年ほど続く老舗の酒屋を経営しており、地域のボランティア活動に以前から積極的に参加していました。毎年8月に開催されるクラシック音楽のセイジ・オザワ 松本フェスティバル(旧 サイトウ・キネン・フェスティバル)というイベントに私も一緒にボランティアとして参加していたのです。

そのフェスティバルでは野外で信州のお酒やクラフトビールなどを提供しており、信州のクラフトビールがとても人気でした。その光景を見て「もっとたくさんの方に信州の素晴らしいクラフトビールを発信したい」と想い、2014年に実行委員として”ビアフェス信州”というクラフトビールのイベントを松本市で開催しました。

▶︎松本ブルワリー代表取締役 林さん

地域へのボランティア参加をきっかけにクラフトビールのイベントを開催されたのですね。その後のお話もお伺いしたいです。

2年後には2万人を超えるほどのイベントになり、クラフトビールの素晴らしさと地域貢献に繋げることができたと思っております。しかしお客様から「松本市のビールはないのですか」と聞かれることが多く、当時は松本市のクラフトビールはありませんでした。せっかくイベントは成功したのに心のどこかに、もどかしさを感じておりました。

それであれば「自分たちで松本市のクラフトビールを造ろう!」と決意し、2016年に松本ブルワリーを立ち上げました。立ち上げ当初は委託醸造で造っており、数量も少なかったため松本市内でしか提供することができませんでした。「もっとたくさんの方に飲んでほしい」と想い、2018年に自社醸造所を稼働させ、すべてのビールを自社醸造で造れるようになりました。全国のビールファンの方々にお届けできるようになったのです。

▶︎”ビアフェス信州”の様子

地元に愛される”松本ブルワリー”こだわりのビール造りとは

林さんの行動力が素晴らしいと感じました。松本ブルワリーさんではどのようなビアスタイルを造っているのですか。

基本的にはエール系のビアスタイルを造っております。弊社のブランドコンセプトとして「あなたにAle(Yell-エール)を!地域に潤いを!」をコンセプトとして掲げています。

松本市内には、北アルプスや美ヶ原の山々を水源とした、全国的に知れ渡る、誰もがうなずく美味しい水があります。 その水を仕込み水に使い、地元産のホップや麦、果物などの農作物を使用してこの地域ならではの魅力を”ぎゅっ”と詰め込んだ、「地域に密着したビールを心を込めて造っていきたい」と思っています。

松本市は昔から地元のものを大切にする気風があり、弊社のビールもありがたいことに地元の方々に飲んでもらえる機会がとても多いです。松本ブルワリーは地元の方々に支えられているブルワリーだと感じております。

▶︎醸造所内の様子

何回飲んでも飲み飽きない!”松本ブルワリー”おすすめのビール

地元の方に愛され、松本市の魅力がたくさん詰まったビールだと感じました。おすすめのビールを教えてください。

今は定番で5種類、準定番が1種類、季節限定品で2〜3種類のビールを造っており、すべてのビールに共通していえるのが「何回飲んでも飲み飽きないビール」を目指して醸造に取り組んでおります。

まずは弊社で1番人気の”マツモト・オーサム!ペールエール”という商品を紹介します。このビールは数種類のアメリカンホップを使用し、フルーティーな香りを感じてもらえる味わいに仕上がっております。アメリカの若者たちが、嬉しい時に叫ぶ「Awesome!」をイメージしワクワクするビールを目指しました。

飲むものに迷ったら”マツモト・オーサム!ペールエール”を頼めば間違いないですね。

▶︎”マツモト・オーサム!ペールエール”

次に、”マツモト・トラディショナルビター”という商品です。日本ではあまり馴染みのないビターですが、本場イギリスでは最も愛されているビールのスタイルになります。最高級のモルトを贅沢に使用し、豊かな香りとほどよい苦み、ビール本来の麦の風味をゆっくりと楽しんでもらえるような味わいに仕上がっております。

▶︎”マツモト・トラディショナルビター”

林さんが教えるおすすめのフードペアリングのご紹介

本場イギリスの雰囲気も感じられるビールですね。おすすめのフードペアリングがありましたら教えてください。

弊社はタップルームを2店舗展開しておりますのでそちらで提供している料理と一緒に紹介したいと思います。

”マツモト・オーサム!ペールエール”は、モルト粕を食べて育った安曇野放牧豚のお肉を使ったチョリソーと採れたてのルッコラを使用したピザがとても相性が良くおすすめです。

”マツモト・トラディショナルビター”はお料理全般に合わせやすいビールです。おすすめはパイントグラスに注いで信州味噌と地元のきのこを使ったピザと一緒にゆっくりと味わいながら飲んでもらうととても美味しいですよ。

モルト粕も有効活用されているのですね。ピザがとても美味しそうです。最後に、これからチャレンジしていきたいことはございますか。

これからは樽での販売に力を入れていきたいと思っております。今までは樽といえば飲食店などでしか販売しておりませんでしたが、ご家庭でも樽から注いだクラフトビールの樽生を楽しんでもらえるように、5リットルの家庭用の樽を導入する予定です。これからの「暑い夏に向けてバーベキューやホームパーティーなどに活用していただけたらな」と思っております。

ありがとうございます。ご自宅でクラフトビールの樽生を飲めるのはクラフトビールファンのみならず、お酒が好きな方にとってたまらないですね。とても素晴らしい取り組みだと感じました。本日はありがとうございました。

Director’s Voice

松本ブルワリーさんで造られるビールはオンラインショップ、テイクアウトでの購入も可能です。テイクアウトではビールとピザのお得なセット販売もおこなっていらっしゃいます。今回、林さんのお話を聞いて松本ブルワリーさんは地域に密着した地元の方々に愛されているブルワリーだと感じました。新型コロナウイルスが明けたら松本市の風土や地元との方々と触れ合いながら飲んでみたいと思いました。

Junki Tada

松本ブルワリーについて

ブルワリー名松本ブルワリー
住所長野県松本市中央3-4-21
TEL0263-31-0081
ホームページhttps://matsu-brew.com/
職人インタビュー 2020.06.30
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