「大手ではできないようなチャレンジングな味のクラフトビールを作りたい」
「明治元年から今まで培ってきた蒸留技術や設備を活用してクラフトジンを造っております」
鹿児島県いちき串木野市に本社を構え150年を超える歴史のある蔵元”濵田酒造”。主に「本格焼酎(薩摩焼酎)製造に取り組まれ、焼酎の本場である鹿児島県で伝統の技と味を生かし”日本らしさ”を表現したクラフトジンの製造に挑戦されています。今回は濵田酒造ならではのクラフトジン誕生秘話や魅力などについて、商品開発研究室の吉田さんにお話を伺いました。
今回の登場人物
BANSHAKU編集部戸川 ※以下、BANSHAKU戸川)
編集部随一の音楽通。趣味は音楽とお酒、AirPodsとは親友であり渋谷のタワレコに頻繁に出没する。
吉田知恵(よしだちえ)※以下、濵田酒造 吉田さん
鹿児島県鹿屋市出身。鹿児島大学農学部にて焼酎学を専攻、大学卒業後濵田酒造株式会社に就職。入社7年目。
創業明治元年”濵田酒造”がクラフトジンを造るきっかけとは
本日はよろしくお願いいたします!まずはクラフトジンを造るきっかけとなった経緯を教えてください。
弊社は明治元年に創業して主に本格焼酎を造り続けてきた歴史ある蔵元です。焼酎の本場である鹿児島県で伝統の技と味を生かしながら新しい焼酎の可能性を模索していくなかで、昨今注目されている”クラフトジン”に目をつけたのがきっかけです。
明治元年から本格焼酎製造を通じて培ってきた技術や既存の製造設備を活用してクラフトジンを造っております。
確かにここ最近クラフトジンは注目されていますね。吉田さんが思う、クラフトジンの魅力はなんですか。
今世界中で注目されているクラフトジンは今までお酒に馴染みのなかった若い方達に「オシャレなアイテム、ツール」という観点で認知されてきており、これからの若い世代の方達に「お酒」に興味を持っていただく良いきっかけになるようなジャンルのお酒だと思っております。
クラフトジン開発までの苦難
”ジャパニーズ・クラフトジン 樹々(JUJU)”を開発されて苦労されたことはございますか。
私は商品開発研究室に所属しており、そこでは主に新酒質・新技術開発、製造工程の改良をメインに行っている部署になります。
ジャパニーズ・クラフトジン 樹々(JUJU)に関しては、ジンの製造は当社で初めての試みだったので、ベースに使用した弊社の焼酎の味わいを活かしながら、「ジンらしさ」と両立させていく点にとても苦労しました。レシピ構想から発売に至るまで3年ほどの歳月がかかりましたが、出来上がったときはとても嬉しかったことを覚えています。
濵田酒造が造るクラフトジンとは?
吉田さんの想いがたくさん詰まったクラフトジンになっているのですね。ジャパニーズ・クラフトジン 樹々(JUJU)の味わいについて教えてください。
弊社独自の「香り酵母仕込み」製法を採用した本格米焼酎をベースに用い、製造しております。ボタニカルは、国産柚子をメインに厳選した7種を使用しています。独自製法による、麹と香り酵母が生み出した本格米焼酎のやさしい上品な香りとまろやかな飲み口、豊かな味わいと、ボタニカルの風味が組み合わさることで、特徴的な香味に仕上がっております。爽快かつ飲みごたえも感じられるクラフトジンです。
独自の製法を使っているのはとても気になります。おすすめの飲み方を教えてください。
おすすめの飲み方は炭酸割りになります。ジン本来の香りや味わいを感じられるのでおすすめですね。また私個人的には普段、缶チューハイなどを飲んでいらっしゃる若い女性の方向けに、はちみつとレモン果汁、樹々を混ぜて炭酸水で1:2に割る、”はちみつレモンソーダ”という飲み方をおすすめしたいです。甘い口当たりになるのでお酒が苦手な方や女性の方でも飲みやすいと思います。
また現在、”樹々(JUJU) スパークリング”という缶タイプの商品も発売しており、ジュニパーベリーやハーブの豊かな香味、柚子の上品な爽やかさに炭酸のすっきり爽快なのどごしが絶妙なバランスです。アルコール度数は7%に仕上げておりますのでお手軽に楽しんでいただけると思います。
吉田さんが教えてくれたおすすめの飲み方&フードペアリング
はちみつレモンソーダはとても美味しそうな名前ですね。ジンに合わせた、おすすめのフードペアリングはありますか。
炭酸割り(ジン:炭酸水=1:2)とのペアリングでおすすめなのは、チーズや枝豆などの軽食との相性です。また、炭酸割り(ジン:炭酸水=1:4)には、スペアリブやカレーなどのスパイスを効かせた味の濃い料理がおすすめです。私個人的にはキビナゴの唐揚げなどの揚げ物と合わせるのが好きですね。
割り方により、フードペアリングのバリエーションがあっていいですね。クラフトジン以外におすすめの商品はございますか。
弊社が特に今おすすめしたい商品は、”だいやめ~DAIYAME~”という芋焼酎です。ライチのような華やかな香りが驚くほど広がり、甘くまろやかな味わいとキレの良い後味が特長です。
当社独自の技術で誕生した”香熟芋”と米麹で仕込むことによってライチのような香りを表現しました。食中酒として美味しく飲み続けられる酒質設計で、特に強炭酸水で割っていただくと、より一層華やかな香りを楽しんでいただくことができます。
ライチを使っていないのにライチのような香りがするのはとても驚きました。最後にメッセージをお願いします。
今回のクラフトジン樹々は”日本らしさ”を酒質のテーマに定めましたが、今後は地元の特産品を使ったクラフトジンにも挑戦していきたいと思っております。
Director’s Voice
濵田酒造さんで造られているクラフトジンはこれまでの焼酎造りの経験を生かしたものであることがわかりました。焼酎のメッカ鹿児島で造られた濱田酒造さんのクラフトジンを試してみてはいかがでしょうか。
Junki Tada
濵田酒造について
メーカー名 | 濵田酒造 |
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本社住所 | 鹿児島県いちき串木野市湊町4丁目1番地 |
TEL | 0996-21-5260(お客様相談室) |
ホームページ | https://www.hamadasyuzou.co.jp/ |
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