業界初、クラフトビールが均一価格で480円から楽しめる
お茶屋さんも兼ねるブルワリーって?
ボトル、缶、グラウラーなど、ビールを持ち運ぶ設備は日々進歩していますが、ビールを美味しく飲むには造られている土地で飲むことが一番だと思います。
今回紹介する”家守酒造”では「ビールに旅をさせないこと。」を掲げ、地元のファンに愛されるビール造りをおこない、京都のお茶を生かしたビールも楽しむことができます。
醸造所誕生の背景やおすすめのビールなど、家守酒造 醸造責任者である森さんにお話を聞いてきました。
BANSHAKU編集部戸川(以下、BANSHAKU戸川)
編集部随一の音楽通。趣味は音楽とお酒、AirPodsとは親友であり渋谷のタワレコに頻繁に出没する。
家守酒造 醸造責任者 森さん
家守酒造醸造責任者。趣味はプロレス観戦と骨董市巡り。最近はアナログレコード収集にハマり中で、月に一回「レコードナイト」を開催。
お茶屋さんも兼ね備える家守酒造
まずは醸造所を設立された経緯を教えてください。
弊社はもともとクラフトビールやクラフトジンなどのプラント設計や施工をおこなう会社です。日本全国でクラフトビールに関係する仕事をおこない、中でも京都で仕事をする機会が多く、よく京都伏見区エリアに泊まり込みで仕事をしておりました。
弊社の社長は伏見で飲み歩いているうちに伏見を気に入るようになり、また、伏見では長い間お茶屋さんを営んでいた方がおりまして、その方がご高齢のためお店の譲渡先を模索されていました。
ちょうどそのタイミングで弊社でもクラフトビールを造る計画をしており、こちらからクラフトビールの醸造所兼お茶屋さんの飲食店として新しくリニューアルをしたい、とお茶屋さんに提案させていただき、家守酒造が誕生したのです。
森さんと家守酒造さんとの出会いをお聞かせいただけますか。
少し長くなってしまうのですが、大学生の頃1年間のイギリス留学をしていました。日本でもビールが好きで飲んでいて、イギリスのビール文化に触れて日本との違いを感じたのです。
例えば、日本では大概、居酒屋に行けば皆同じビールを飲むのが一般的である一方で、イギリスでは10種類ぐらいのビールがどこでも飲めるような文化で、皆それぞれが飲みたいスタイルのビールを飲むのが当たり前でした。
この文化を日本でも浸透させたいと思い、大学卒業後はヤッホーブルーイングさんに就職し、様々な仕事を経験することができました。5年ほど在籍をしていましたが、先ほどお話しした弊社社長が京都で醸造所を設立するプロジェクトを耳にしまして、『ビールを造るところから販売まで自分が携わってできたらいいな』という想いがあり、こちらに来ることを決めました。
続いて造られているビールについて教えてください。
公式サイトにも掲載している、”デスティーノ”、”茶かぶき”、”フライングゲッコー”、”クーデグラ”、”牛ごろし”の計5種類のビールを中心に順番に造っています。そのため、定番として常に楽しむことができるわけではないです。
また、ボトルビールのパッケージは、伏見への想いを込めて伏見稲荷大社で有名なきつねのデザインになっています。型破りを表現しておりきつねの顔が歪んでいるのも特徴です。
森さんおすすめのビール
森さんおすすめのビールはありますか。
1つ目は”茶かぶき”というビールです。煎茶とゆずの皮を漬け込んで複雑な香りを出したジャパニーズセゾンスタイルになります。お茶っぽさを控えめに、ビールとしてのバランスをしっかりと保った状態でお茶の美味しさを表現しています。ボディは軽く、ゆずの爽やかな香りが加わった飲みやすいビールですね。
2つ目は”デスティーノ”というペールエールになります。デスティーノは”ソラチエース”というホップを主体に使っておりまして、ホップの香りの特徴を出せるように造りました。ソラチエースを使ったビールは重たいビールが多いのですが、飲みやすいペールエールですね。一般的なアメリカンペールエールに比べると、ハーバル感が強いビールに仕上がっていますよ。
お食事に合わせるのであれば何がいいですか。
茶かぶきはチーズや白身魚の南蛮漬けが合うと思います。ビール自体がゆずの香りが少し入っているので食事と一緒に合わせるとゆずの爽やかな感じが加わって楽しめます。
デスティーノは野菜のチーズ焼きが合いますね。こちらは万能なビールでシイタケの醤油焼きや煮込み料理とも抜群に相性がいいです。他には牛すじ大根とも合うかなと思います。
当店のメニュー表には料理名とともにおすすめのビールも記載しておりますので参考にしていただければ嬉しいです。
最後にメッセージをお願いします。
新型コロナウイルスの影響により経営が厳しくなっていたのですが、地元のお客様に助けていただいていると感じております。そのため地元で愛されることを第一に考えており、ビールは全国展開せずに関西圏だけに絞って販売しています。また、ビールは新鮮な状態で飲んで欲しいと考えていますので、ぜひお店まできていただきたいなと思います。
Director’s Voice
家守酒造では、マイクロブルワリーならではの創造性、独創性、来るたびに新しいビールに出会える驚きや、ワクワク感を感じてもらうことも大切にしているそうです。京都を訪れた際にはぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
Junki Tada
家守酒造について
住所 | 〒612-8056 京都府京都市伏見区中油掛町108 |
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TEL | 075-603-3080 |
公式サイト | https://yamorido.jp/ |
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