「十日町の地域活性化に繋がるようなことをしたいという思いが根本にあり、妻有ビールをスタートさせました」
「常に新しい感覚でビールを造りたい」
カナダで修行を積んだブルワーがいる北海道江別市にあるブルワリー”NORTH ISLAND BEER”。「BEER IS ART」を心得、造られるビールはクラフトビール初心者の方からマニアの方まで幅広くお客さんに楽しんでもらえるようビール造りに精を込めています。札幌市近郊にあるブルワリーとしてビール造りに込められた想いをNORTH ISLAND BEER ヘッドブルワー多賀谷さんに聞いてきました。
ビール醸造所の拡張移転のため”NORTH ISLAND BEER”の設立へ
−まずはじめにNORTH ISLAND BEERを設立した経緯を教えてください。
『NORTH ISLAND BEER』を設立する前のことからお話しさせていただきたいのですが、私たちは2002年から2009年まで札幌市でNORTH ISLAND BEERの前身となる『札幌手づくり麦酒』というブルワリーを運営しておりました。
こちらでは1回の仕込み量が150リットルほどの小規模ブルワリーとしてクラフトビールの醸造販売を行っておりまして、その後2009年4月から醸造所の拡張移転のため現在の江別市に移転し、ブルワリーの名称を NORTH ISLAND BEER に変更いたしました。
移転後はビールの一回の仕込み量が1,000リットルまで規模拡大を行うことができ、それに伴ってビールのラインナップ刷新も行っております。
札幌手づくり麦酒を運営していた当時、お客さんからのビールの需要が高まりまして、それまでの醸造設備では生産量に限りが見えたため、札幌の近郊でいい場所がないか模索した結果、札幌市の隣街である江別市に移転することになりました。
江別市を選んだ理由はいくつかあるのですが、日本有数の国産小麦の産地であり『ハルユタカ』というブランド小麦の生産地であったことが一番の理由です。また、札幌に近い立地であること、食品加工研究所やバイオ関係の大学もあり、江別市に対して非常にポテンシャルを感じたことも移転の理由となります。
将来的には北海道で採れた大麦を麦芽にして、ビールに加工し完全地産地消のビール造りも行っていければと考えております。
−ありがとうございます。札幌手づくり麦酒の当時からブルワリーの運営をはじめたきっかけを教えてください。
まず私のことをお話しすると、とにかくビールを飲むのが好きだったのがきっかけでブルワーになりました。前職がビール醸造技術をコンサルしたり、醸造設備を提供する会社に所属していてビール造りの勉強のためカナダにも行っていました。
それとちょうど同じ時期に社長が会社員から独立をして、北海道で小規模ビール醸造のビジネスに目をつけたのです。その後お互いの思惑が合致し縁あって一緒にブルワリー立ち上げを行うこととなりました。
常に新しいビールを目指した醸造チームのスタンス
−NORTH ISLAND BEERではビールを造る際にコンセプトや思い入れのようなものはございますか。
ビールを造ることに関して、私の考え方としては会社とブランドが成長していく中で「常に新しい感覚でいたい」という考えがあります。そのためうちでは若いスタッフにも意欲的に意見やアイディアを出してもらい、みんなで常に新しいビールを造っていくスタンスでいます。
私がビール造りを学んだカナダではビール造りの歴史が浅いため良い意味でこだわりや伝統がなく、「自由活発にビール造り」をしています。ベルギー、ドイツ、イギリスなど様々な伝統あるビールスタイルの中から、新しいものを造ることを経験してきているのです。
その経験をもとに、レシピイメージの具現化の難しいところや指揮の部分は私がやりつつ、みんなの意見を聞いて様々なビールをフレキシブルに造っていますね。
−NORTH ISLAND BEERが常に成長していっているのですね!具体的にはどのようなビールを造っているのでしょうか。
NORTH ISLAND BEERで提供しているビールを3つご紹介させていただきます。
まず、『ヴァイツェン』は地元の小麦を使っているビールです。私たちのヴァイツェンは苦味を抑えたフルーティーですっきりとした商品です。
このビールはクラフトビールを既に熟知しているマニアの人でなくても飲みやすいように造っていますので、普段は大手メーカーさんのビールしか飲まない方にもオススメです。北海道では東京とは違い、クラフトビール文化がまだ広がっていないので、クラフトビールを飲むのが初めての方でも抵抗なく、美味しいといってもらえるヴァイツェンではないでしょうか。
一方で、クラフトビールマニアの方からは『I.P.A.』や『コリアンダーブラック』が人気がありますね。
I.P.A.に関しては味が特徴的なスタイルで、私たちのI.P.A.の場合はホップをきかせて、アルコール度数が7%と一般的なI.P.A.よりも高く設定しています。NORTH ISLAND BEERで定番で造っているビールの中では、味わいがはっきりしている部類のビールになります。
コリアンダーブラックに関してはスタウトベースにスパイスのコリアンダーを使っているビールです。コリアンダーといえばホワイトビールが一般的ですが、うちではスタウトに使っていて、他のブルワリーにはないうちのオリジナルスタイルのビールです。飲食店さんからも特徴的な商品であることを理由に評判を生んでいます。
他には季節限定で、今年は6種類のビールを醸造予定です。最近ではヴァイツェンと同じ小麦を使い、コリアンダーを入れた『コリアンダーホワイト』というビールを季節限定で提供しています。軽やかながらフルーティな香りも楽しめるビールですね。
コリアンダーホワイトだけではなく他のビールも瓶ビールで販売していまして、弊社のホームページやSNSで随時告知をしているのでそちらも是非ご覧ください。
家飲みでもオススメのビールとのペアリングとは
−オススメのビールに適した食事のペアリングはございますか。
ヴァイツェンはホップの使用を抑えているのと、タンパク質の含有率が高いので味がまろやかになっています。そのため刺身や魚介、スタイル的には塩味であっさりしている素材の味が分かる料理と相性が良いです。シンプルな料理との相性が高いと思いますよ。
I.P.A.はホップが強めにきいていて、I.P.A.自体に負けない食事が良いです。北海道らしくジンギスカンをオススメします。ラム肉のように香りが強くクセがある食事との相性がいいです。また、ジンギスカンに北海道の山わさびを乗せ流のもオススメで、味が濃くスパイシーな食事などと合うと思います。
コリアンダーブラックもヴァイツェンと同じようにホップを抑えているのでシーフードと合います。また、コリアンダー自体がタイやベトナムなどで使われるスパイスなので、エスニック料理やシーフードサラダ、カレーなどと相性が良いと思います。
−最近ではコロナウイルスの影響でビールイベントが中止になったとお聞きしました。
はい、今年は中止になってしまったのですが、『Sapporo Craft Beer Forest』 というイベントの運営にも参加しております。札幌市内からもバスで15分ほどの磐渓スキー場というところで行われるビールイベントで、昨年は26ブルワリー・インポーターの出店がありました。北海道の山々の風景を見ながらクラフトビールを飲むことができるのは格別です。来年は開催できるように計画しておりますので、道内・道外問わずビールがお好きな方にはぜひ来てもらいたいですね。
Director’s Voice
今回の取材ではビールの原材料としてはるゆたか、ペアリングにジンギスカンといった北海道らしさを感じました。また、決まったスタイルを目指すのではなく、チームとして良いビールを造り続けていくスタンスで醸造に取り組まれる姿は素晴らしいと思います。残念ながら今年のイベントは中止となってしまいましたが、オンラインショップでNORTH ISLAND BEERのビールを購入することができます。この機会に全国のクラフトビールマニアのみなさん、NORTH ISLAND BEERを試されてはいかがでしょうか。
Junki Tada
NORTH ISLAND BEERについて
店舗名 | Beer Bar NORTH ISLAND(ビアバーノースアイランド) |
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住所 | 〒067-0031 北海道江別市元町11-5 |
TEL | 011-391-7775 |
ホームページ | https://northislandbeer.jp/ |
直営ビアバーの情報はこちら
店舗名 | Beer Bar NORTH ISLAND(ビアバーノースアイランド) |
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住所 | 札幌市中央区南2条西4丁目10-1ラージカントリービル 10階 |
TEL | 011-251-8820 |
営業時間 | 【月-土曜日】18:00-24:00 【日曜日】15:00-22:00 |
WEBサイト | https://northislandbeer.jp/beeabar/ |
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