「歴史が映るビールを造り、文化やストーリーを伝えていきたい」
「お酒を通して笑顔になって、厚木市の風を感じて欲しい」(後編)
前回【黄金井酒造 / 神奈川県】-「お酒を通して笑顔になって、厚木市の風を感じて欲しい」(前編)にて、黄金井酒造で造られる、クラフトビール 、クラフトジンのこだわりについてお話を伺ってきました。
今回は黄金井酒造で造られる日本酒「盛升(よみ:さかります)と焼酎」についてのインタビューです。前回と同様に、黄金井酒造 黄金井さんからお話をお伺いしました。
創業200年の老舗造り酒屋”黄金井酒造”が造る日本酒『盛升』と焼酎とは
−前回はクラフトビールとクラフトジンについて教えていただきありがとうございました。今回は黄金井酒造さんの日本酒と焼酎造りの歴史を教えてください。
黄金井さん
弊社が創業したのは1818年になりまして、一昨年で創業してからちょうど200年を迎えました。200年以上酒造りを続けることができた背景として、地元に貢献できる会社としてあり続けたいという気持ちが一番の理由だと思っています。
−まず日本酒だと、どのような商品を造っていらっしゃるのですか。
黄金井さん
弊社の日本酒は、『盛升』というブランド名で販売しております。
日本酒造りにおいては、二つのことを目標に日々仕事に向っております。 一つは、大吟醸や吟醸酒のように*高精白のお米を使用した商品の品質を高め、鑑評会や審査会で入賞できるような全国や世界に通用する酒質を目指すこと、もう一つは食中酒としての日本酒を極めていくことです。
*高精白のお米とは、精米歩合が低いお米のこと。
このようなことから、フルーティな香り高い吟醸酒から旨味を感じながらも後味がすっきりときれのよい純米酒まで、幅広い酒質の商品があることが弊社の特徴です。 原料米に関しては、商品の酒質にあったものを選択し、他県から購入することが多いですが、一部の商品では地元の食用米を使った商品も造っています。
−日本酒でも一部では地元厚木の原料を使っているのですね。焼酎はどうですか。
黄金井さん
弊社で造っている焼酎は『粕取り焼酎』と『米焼酎』、『芋焼酎』になりますが、これらは地元厚木産の原料を使用しています。
粕取り焼酎というのは、日本酒製造から出る酒粕を用いて造る焼酎です。米焼酎は厚木市で採れたお米を使って造っており、芋焼酎に関しては地元で親交の深いNPO法⼈さんが栽培しているさつま芋を使っています。
地域貢献が詰まったオススメの日本酒
−それでは、日本酒のオススメの商品を教えてください
黄金井さん
最近リリースした中では、昨年の秋から発売している『宮ヶ瀬ダム貯蔵酒』というシリーズ商品をオススメしております。これは、*DMO事業に指定されている宮ヶ瀬ダムの地域活性化策の一つとして取組んだ商品です。
*DMO(Destination Management Organization)事業とは、地域にある観光資源を活用し地域と協力して観光地域づくりを行う事業のこと。
厚⽊市の隣の清川村・愛川町に宮ヶ瀬ダムがありますが、このダム壁の中には点検⽤トンネルがはりめぐらされています。トンネルの中は気温が10℃~13℃と、年間を通して低温で温度変化が少ないため⽇本酒を熟成するのに適しており、ここを環境配慮型の貯蔵・熟成室として活用しました。
−宮ヶ瀬ダム貯蔵酒シリーズはどのような商品があるのですか。
黄金井さん
まずは『宮ヶ瀬ダム貯蔵酒 特別純米 原酒』という商品をご紹介します。神奈川県産の酒造好適米の『若水』という品種を使用した特別純米酒の原酒になります。味わいは、アルコール度数が18度あるということもあり、濃醇な味わいでどっしりとした旨味を感じられる、日本酒好きにはたまらない逸品だと思います。
黄金井さん
次に『宮ヶ瀬ダム貯蔵酒 吟醸辛口 盛升 原酒』という商品です。味わいとしては穏やかな吟醸の香りが感じられ、特別純米酒に比べ、ドライな辛口タイプの日本酒です。食中酒としても料理の邪魔をしない一品です。
地元の原料を使ったオススメの焼酎
−焼酎のオススメ商品はいかがでしょうか。
黄金井さん
他にはなかなかない、粕取り焼酎がオススメです。特にその中でも『ゴールド あつぎ』という商品が人気です。ゴールド あつぎは蒸留する際に、酒粕をそのまま使用する横山式蒸留器を使ったこだわりの焼酎です。味わいとしてはストレートで飲んでもアルコールのトゲトゲしたようなピリピリ感が少なく、口当たりがまろやかでほんのり甘い酒粕の香りが感じられる商品になります。
他には米焼酎の『弥太郎 (ヨミ:ヤタロウ)』という商品もオススメです。地元の食用米である『はるみ』という品種を使用した華やかに米の香りが感じられる焼酎です。
黄金井さんオススメのペアリングと飲み方のご紹介
−日本酒と焼酎、それぞれ食事と合わせるなら何がいいですか。
黄金井さん
宮ヶ瀬ダム貯蔵酒 特別純米 盛升 原酒であれば、濃醇などっしりとした味わいなので、濃厚な料理との相性が良いと思います。厚木の名産品であるとん漬け(豚の味噌漬け)やシロと言われるホルモンなど、こってりとして旨味の強い料理との相性が抜群です。おすすめの飲み方としては常温から冷やが良いですね。
宮ヶ瀬ダム貯蔵酒 吟醸辛口 盛升 原酒は反対に、あゆの塩焼きなどの白身魚や鳥の塩焼きなど、シンプルな味付けの料理との相性が良いです。飲み方は冷やがオススメです。
ゴールド あつぎは酒粕を使った焼酎になりますので、同じ粕を使った、ぬか漬けや西京焼きといった料理との相性が良いです。私個人的に好みの飲み方は、常温で飲むのが好きです。常温の水割りだと、酒粕の香りが感じられて良いと思います。
弥太郎は、持ち味である米焼酎の香りと和食の相性が良いので、おでんや肉じゃがなどいわゆる和食との相性がとても良いです。私個人オススメの飲み方は焼酎と水を4対6で割った水割りになります。
Director’s Voice
現在、黄金井酒造では「おうちを楽しもうキャンペーン」を実施していて、期間限定でオンラインショップで商品を購入されると、送料が引き下げ(3,000円以上で半額、5,000円以上で無料)となっています。黄金井酒造のお酒を気軽に楽しめる良い機会にぜひオンラインショップで購入されてみてはいかがでしょうか。
Junki Tada
黄金井酒造について
会社名 | 黄金井酒造株式会社 |
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住所 | 〒243-0121 神奈川県厚木市七沢769 |
TEL | 046-248-0124 |
営業時間 | 8:30〜17:30(土曜・日曜・祝日休業) |
Webサイト | https://koganeishuzou.com/ |
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