【リアルレビュー】クラフトビール飲み比べてみました!−ドイツビール編

【リアルレビュー】クラフトビール飲み比べてみました!−ドイツビール編

今回の登場人物

BANSHAKU編集部多田(以下、BANSHAKU多田)
好きなお酒はビール(セゾンスタイル)。ビアテイスターの資格を持っている。最近、自宅居酒屋化計画を実行中。詳細は謎に包まれている。

BANSHAKU編集部和田(以下、BANSHAKU和田)
酒とゴルフが好きな元酒屋。最近は毎日の晩酌を楽しくするために燻製作りに没頭中。”ヌカゾウ”と名付けたぬか漬け作りにもチャレンジしている。

  1. ドイツビールってなに?
  2. ドイツのビアスタイル一覧
  3. 実際に飲み比べてみた!
  4. まとめ

今回はドイツビールをBANSHAKU編集部和田と対談しながら気ままに飲み比べてレビューしていきたいと思います。実は和田とは高校時代の先輩と後輩の関係で以前も対談をしたことがあるんです。

過去の対談記事

あのときは真面目にインタビューさせていただきましたが今回はざっくばらんに飲みながらいきましょう社長!

お酒を飲むときはテンションが高いね。それではまずドイツビールについて説明していきます。

ドイツビールの講義中(左から順に多田、和田)

ドイツビールってなに?

まずは改めてドイツビールとはなにかおさらいしよう。ドイツビールの歴史は古くて、ドイツビールと因果関係にあるルールとして”ビール純粋令”というものがあるよね、「ビールは大麦、ホップ、水のみを原料とすべし」と定められたドイツの法律であり、食品に関する現行法としては世界最古のものって知ってた?

酔生夢死子さんの記事を読んだので知ってますよ!

酔生夢死子さんの記事

現在ではホップがビールに入っているのはごく普通のことだと認知されているけど、中世ドイツではホップではなく、多様なハーブを含んだグルートビールというビールが長く飲み続けられていたみたい。

ビールの市場が大きくなるにつれて、ビールの品質を求めるようになり、試行錯誤の結果、それまで使用していたハーブ類よりもホップは風味や保存の観点から優秀であると認められるようになって、グルートビールは衰退しホップを使ったビールが広がりを見せたんだよね。

ビールの品質を保持する目的などから、1516年4月23日ビール純粋令が公布されて現在のドイツビールの礎となったんですね。

ドイツのビアスタイル一覧

さて、それではドイツのビールとして有名なビアスタイルはなにがあるかわかるかな?一部ではあるんだけど、さくっと以下のようなビアスタイルがあるよ!

※歴史上、国が変動しているので記載のビアスタイルはドイツ、チェコ、オーストラリアを含みます。

◆ボヘミア・ピルスナー

現チェコのピルゼン市で生まれたピルスナー。

◆ジャーマン・ピルスナー

ボヘミア・ピルスナーを真似てできた、より色が薄く軽いボディのビール。

◆ドルトムンダー

ピルスナーに刺激を受けて造ったホップのアロマとフレーバーは弱い。

◆ミュヒナー・ヘレス

ピルスナーのミュンヘンバージョン。

◆ミュンヒナー・デュンケル

ミュンヘンで造られるブラウン色のビール。ホップの香り、苦味は控えめ。

◆ジュヴァルツビール

クロムバッハで造られる黒ビール。

◆メルツェン

南ドイツで造られているビール。赤茶色をしておりトーストの焦げの香りがする。

◆ウィンナスタイル・ラガー

ウィーンで生まれた赤茶色のビール。ボディはミディアム。

◆トラディショナル・ボック

ハイアルコールビール。重厚な味わいで南ドイツを代表するビールの一つ。ボックという名前は元祖ボックである”アインベッカー”の名前から由来する。

◆マイボック

ピルスナーモルトとミュンヘンモルトだけで造ったボック。5月のビールで有名。夏の到来を祝っている。甘みが強い。

◆ドッペルボック

断食期間に飲むビールとして生まれた。ドッペルとはダブルの意味。麦芽ミネラルやタンパク質が豊富。とても甘い。

◆アイスボック

ドッペルボックを凍らせて氷を取り除いたビールなのでアルコール度数が高いのが特徴。ウィスキーやコーヒーのリキュールのような味わいを持ち喉にカッとくる。夜寝る前の寝酒として飲まれていた歴史がある。

◆ラオホビール

バンベルクで中世から造られてきたビール。ブナの木を燃やし麦芽に薫香をつけている。ベースのビアスタイルによりキャラクターが変わる。どんなビールでもスモークすればラオホビールになる。

◆デュッセルドルファー・アルト

18世紀からデュッセルドルフで造られている。アルトはoldの意味。苦味が強い。

◆ケルシュ

ケルンで19世紀後半に生まれた。造るのがとても難しいと言われるスタイル。ケルンで造られたもののみがケルシュと名乗れる。薄い色、苦味が弱く、ホップ、モルト、エステルが絶妙な味わい。

◆ヴァイツェン

14世紀より前からミュンヘンで造られる伝統的な小麦を使ったビール。バナナの香りが豊かに感じられる。酵母を濾過していないものはヘーフェヴァイツェンと呼ぶ。他にも数種類のヴァイツェンがある。

◆ベルリーナ・ヴァイセ

ベルリンで造られる酸味がはっきりした小麦のビール。ベルリンのみで造られており、日本では輸入されていないビール。現地では甘みをつけるため、ラズベリーを入れたビアカクテルとして飲むこともある。

南ドイツには色が濃いモルティなビールが多く、北にむかうにつれて、淡色でホッピィな味わいになる傾向があるんだ。もっと詳しく、知りたい方はこちらの記事を見てね。

実際に飲み比べてみた!

では早速、ドイツビールを飲み比べていこう。まず1つ目は、約190年前からピルスナー専門の醸造所だったクロンバッハの”ピルス”。ドイツで飲まれるピルスナーの10杯に1杯はクロンバッハのピルスが飲まれてると言われるほど売上トップクラスのビールで”スーパープレミアム・ピルス”にも選ばれているビールだよ。

▶︎クロンバッハ ピルス

ラベルがかっこいいですね!ちなみに”スーパープレミアム・ピルス”ってなんですか。

”スーパープレミアム・ピルス”とは、5000品種以上あると言われるドイツ国内で選ばれたブランドにだけつけることができる、プレミアみたいなものだよ。

早く飲みましょう!!

せっかちだね(笑)じゃあ早速飲んでみよう。

液体の見た目は日本の大手ビールに似ている

とても飲みやすくて美味しいです。後味がスッキリしているからどんな食事とも合わせられそうです。某スーパードライみたいですね。

そうだね。スーパードライ飲みたくなってきた(笑)ぶっちゃけこれ買って飲むんだったらコンビニで日本のビール買うかな?

2つ目は、1678年から続くラオホビアの老舗であるヘラー醸造所の”シュレンケルラ・ラオホ・ヴァイツェン”

▶︎シュレンケルラ・ラオホ・ヴァイツェン

ドイツビールのなかでもラオホはまだ飲んだことがないのでとても楽しみです。

ちなみにラオホはドイツ語で”煙”の意味というのは知ってた?

も、もちろん知ってましたよ!ラオホも早く飲みましょう。

それならよかった。開栓してすぐわかるように燻製の香りがするね。

ラオホの香りをかぐ和田

ビールでこんなに燻香を感じるとは驚きました。もはやこれはクセでしかないです。あんまり慣れない複雑な味わいです。いったん端に置いときましょう。

絶対苦手なんでしょ(笑)このビールはウイスキー好きの人が好きになりそうな感じがするね。あと燻製の食品が好きな人はハマると思うなー。

次いきましょう。

3つ目は、1872年に設立したシュナイダーヴァイセのヴァイツェン・ボックの”アヴェンティエヌ・アイスボック”

▶︎アヴェンティエヌ・アイスボック

もう昔すぎて何年前なのかすらわからないです!!これもラベルがかっこいいですね。恥ずかしながらアイスボックもまだ飲んだことがないので期待大です!

(1872年って言ってるじゃん。)じゃあこれも飲んでみよう。アルコールが12%あるだけあってやっぱり重たいね。これはバニラアイスクリームと合うと思う。トリッキーだけどスーパーカップのバニラにこのビールをかけて食べるのはアリだと思う!

この時間(現在は夜中の2時)から飲むのは明日に残りそうなのでこれもいったん端に置いときましょう。

絶対苦手なんでしょ(笑)あ、そういえば明日に残りそうならYoizameも飲めば?

飲みます!これおすすめですよね〜。僕にとってはお母さんのような存在です。

4つ目は、ドイツのミュンヘンに醸造所がある。シュパーテン・フランツィスカーナー醸造所で造られている”フランツィスカーナー・ヴァイスビア・ドゥンケル”

このビールは大麦の他に小麦を50%ほど使用した酵母を濾過していないビールだよ。

▶︎ヴァイスビア・ドゥンケル

このラベルのおじいちゃんゴリゴリインパクトありますね。ニッカウイスキーのおじさんみたい。

小麦を使っているからバナナのようなエステル香もあって飲みやすいと思うよ。個人的にはいい意味で黒ビールっぽくなくてこれは好き。

あれ?これ味します?あまり感じない。。

コロナ説あるよ?

そろそろほろ酔いな2人

最後はドイツビールの掟でもある”ビール純粋令”を無視して2011年に設立したクルーリパブリックが手掛けるドイツビールでは珍しいIPAの”セブンフォーティーファイブ・エスカレーション・ダブルIPA”

▶︎セブンフォーティーファイブ・エスカレーション・ダブルIPA

ドイツビールなのにビール純粋令を守っていないのですね。ビックリです!これからのドイツビールシーンを牽引していくような新しいビールになりそうですね。

ちなみに名前の意味は「もう1杯が飲みたくなるうまさ故に、ついついたくさん飲んで明け方まで飲み続けてしまうかもしれないけど、どんなに飲んでも朝7時45分にはパっと目覚めて仕事に行ってくださいね!」という意味らしいよ。ドイツ語直訳だから間違えてたらごめん。

普段の僕にいわれているみたいで反省します。。あとYoizameみたいですね。これも僕のお母さんみたいに朝起こしてくれるんだったら「第2のYoizame」って呼びます。

Yoizameごり押しだね(笑)

話を戻して、ビールを飲んでみよう。

アルコール度数が8.3%で高いけど、フルーティーだから飲みやすいビールだね。本当に朝まで飲めそう。

甘味もあって女性も飲みやすいビールだと思いました。IPA好きな僕からしたらこれは本当にずっと飲んでしまいそうで危険です。

朝寝坊したら減給するからね?でもIPAとしてだったら別にこれじゃなくてもいいかなーって感じがする。

まとめ

みなさんいかがでしたでしょうか。今回はドイツビールを飲み比べてみました。私は正直なところドイツのスタイルは好んで普段飲まないです。(スーパードライは別です)

完全に個人の好みにはなりますが、今日の5つの中だったら燻製好きな方に”シュレンケルラ・ラオホ・ヴァイツェン”、変わり種にチャレンジしたい方には”アヴェンティエヌ・アイスボック”がおすすめだと思いました。

みなさんのビールを選ぶ際に少しでもお役に立てると嬉しいです。次回はベルギービールの飲み比べにチャレンジします!それでは!

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レビュー 2020.07.07
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